一年で最も寒さが厳しいこの時期。
暖炉や焚き火、囲炉裏のある施設に出かけ、
ゆらめく炎を見つめ薪のはぜる音を聞きながら、
心身ともに温まりませんか?
強羅
箱根の我が家でくつろぐ
静かな大人の夜時間
ホテルのコンセプトは「箱根の我が家」。自宅のようにくつろいでほしいと「リビングルーム」と名付けられたラウンジでは、暖炉で炎がゆらめく。薪が燃える音や香り、じんわり伝わってくるぬくもりに、リラックスしながらも五感は研ぎ澄まされるよう。夕方のラウンジでは、宿泊者向けにお得な料金でフリーフローを用意。夜にはバーラウンジとなり、静かな大人の時間を堪能できる。
火を扱うことの安全や無病息災などを祈願して、毎年10月1日に催されるのが「暖炉開き」だ。箱根神社の神職による祝詞から始まり、暖炉のお清め、火入れ、スタッフや宿泊者が参加する玉ぐし奉納も行われる。珍しい火入れの神事に合わせて泊まりに来る人もいるという。
ぜひおすすめしたいのは、2日目を有意義に使える連泊。館内の「スパIZUMI」で、自然由来の製品にこだわったトリートメントを受けるもよし、早雲山駅までの無料送迎を利用して、ロープウェイで大涌谷や桃源台に足を延ばすもよし。夕方「我が家」に戻れば、暖炉でゆれる火がやさしく迎えてくれる。
DATA
ハイアット リージェンシー 箱根 リゾート&スパ
住所:神奈川県足柄下郡箱根町強羅1320
箱根登山鉄道強羅駅から無料シャトルバス5分(運行は10時〜18時30分)
1泊2食付 1名39,776円~
御殿場
富士一望の”リビング”
星空の下で焚き火を
紅富士や冠雪など多彩な表情を見せる富士山を正面に、非日常感あふれるグランピング体験ができる「藤乃煌 富士御殿場」。独立した寝室とリビング、ダイニングをもつスイート仕様のキャビンが19棟並ぶ。そのすべてに備わるのが、焚き火を楽しめるアウトドアリビングだ。ゆらゆらと動く炎や静かに燃える真っ赤な熾火を眺めながら、家族や友人とじっくり語らいながら夜を過ごせる。薪は火持ちのする広葉樹。夕食時にスタッフが着火してくれるので安心だ。
夕食は、用意された食材を自分たちで焼いて味わうバーベキューディナーも選べるが、焚き火もできるのはグランピングディナー。肉を焼いたりスープなどを温めたりするだけでコース料理を堪能できる。熱々のアヒージョやダッチオーブンの煮込み料理を味わい、ワイルドなトマホークステーキを頬張れば、アウトドア気分が大いに盛り上がる。
12月中旬には展望露天風呂もオープン予定。開業5周年記念として、車で25分の「箱根ユネッサン」を宿泊当日と翌日に無料で利用できるのもうれしい(12月28日まで)。
DATA
藤乃煌(ふじのきらめき) 富士御殿場
箱根湯本
里山風情にひたる
本格的な囲炉裏料理
“古民家風の里山温泉”がコンセプトの「箱根湯寮」は、四季折々の自然を感じながら、趣ある湯に浸かれる日帰り温泉。湯上がり客はもちろん、ここでの食事を目的に訪れる人も多いのが、本格的な囲炉裏料理を堪能できる「囲炉裏茶寮 八里」だ。店内に足を踏み入れると目に入るのは、囲炉裏が切られたテーブルや、階段箪笥など時代物とおぼしき数々の調度品、炉端で高温の炭を扱う料理人の姿。昔ながらの懐かしい里山風情が、訪れる人の心を和ませてくれる。
メニューの主軸は「炉端」と「炙り」。「炉端」は、800℃近い高温になる炭で、料理人が食材を焼き上げて提供。約20分、じっくり時間をかけて香ばしく焼かれたヤマメはふっくら、ホクホク。秋冬は、富士山の湧き水で育った「金太郎マス」を味わうこともできる。
一方、「炙り」はテーブルの炭で、自分で食材を焼いて味わう。国産牛や有頭海老、季節の野菜がセットになった「七輪炙り山海の八種盛り」が人気だ。
店内は思いのほか広く、囲炉裏席のほかにも子連れに適した座敷、掘りごたつやカウンター席などがあり、さまざまな客層が利用しやすくなっている。